広告 折れ線グラフ

Rで複数の線を持つ折れ線グラフを作成

2023年10月23日

複数のトレンドを一目で比較することは、データ分析において非常に有用です。本記事では、Rとggplot2を活用して、複数の線を持つ折れ線グラフを作成する方法をステップバイステップで解説します。初心者でも簡単に追随できる内容です。

複数の線を持つ折れ線グラフの描き方

ggplot2を使用して複数の線を持つ折れ線グラフを描くには、いくつかの基本的なステップに従います。

ステップ1: ggplot2のインストールと読み込み

まず、ggplot2パッケージがインストールされていない場合は、インストールします。次に、ライブラリを読み込みます。

install.packages("ggplot2")
library(ggplot2)

ステップ2: データの準備

複数の線を持つ折れ線グラフをプロットするためには、まずデータを準備する必要があります。ここでは、例として2つの異なるデータセットを用意します。

# サンプルデータの作成
data1 <- data.frame(
time = seq(1, 10, by = 1),
temperature = c(22, 23, 21, 24, 24, 25, 26, 26, 27, 28),
type = "Type 1"
)


data2 <- data.frame(
time = seq(1, 10, by = 1),
temperature = c(20, 21, 20, 22, 22, 23, 24, 24, 25, 26),
type = "Type 2"
)

data <- rbind(data1, data2)

コード解説1

seq(1, 10, by = 1) は、R言語におけるシーケンス生成関数 seq() の一例です。この関数は、指定された開始点、終了点、およびステップ間隔に基づいて数値のシーケンス(連続する数値のリスト)を生成します。

具体的に seq(1, 10, by = 1) は次のことを意味します:

  • 開始点は 1
  • 終了点は 10
  • ステップ間隔は 1

この関数は、1から始まり、1ずつ増加して10で終わる数値のシーケンスを生成します。つまり、結果は 1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10 という数値のリストになります。

コード解説2

data1 <- data.frame(
 time = seq(1, 10, by = 1),
 temperature = c(22, 23, 21, 24, 24, 25, 26, 26, 27, 28),
type = "Type 1"
)

このコードは、timetemperaturetype という3つの列を持つデータフレーム data1 を作成します。ここで、type 列の全ての行に "Type 1" という値が割り当てられます。これにより、データフレーム内の各行は、timetemperature の値に加えて、type として "Type 1" を持つことになります。

ステップ3: 複数の線を持つ折れ線グラフのプロット

次に、ggplot() 関数と geom_line() を使用して複数の線を持つ折れ線グラフをプロットします。

ggplot(data, aes(x = time, y = temperature, color = type)) + 
geom_line() +
ggtitle("Temperature Comparison") +
xlab("Time") +
ylab("Temperature")

このコードは、timetemperature の値に基づいて折れ線グラフを作成し、type に基づいて異なる色の線を描画します。

ここまでのスクリプトを実行すると次のようになります。

ステップ4: グラフのカスタマイズ

ggplot2では、色の変更、軸のラベル、タイトルなど、グラフの様々な要素をカスタマイズすることができます。

ggplot(data, aes(x = time, y = temperature, color = type)) + 
geom_line() +
ggtitle("Temperature Comparison") +
xlab("Time") +
ylab("Temperature") +
theme_minimal() # シンプルなテーマを適用

このコードは、折れ線グラフにシンプルなテーマを適用し、見た目を洗練させます。

ここまでのスクリプトを実行すると次のようになります。

具体例:三種類の折れ線グラフの線の色を指定したい場合

例えば、三種類の折れ線グラフの線の色を指定したい場合のスクリプトは次のようになります。

library(ggplot2)

# サンプルデータの作成
data1 <- data.frame(
time = seq(1, 10, by = 1),
temperature = c(22, 23, 21, 24, 24, 25, 26, 26, 27, 28),
type = "Type 1"
)

data2 <- data.frame(
time = seq(1, 10, by = 1),
temperature = c(20, 21, 20, 22, 22, 23, 24, 24, 25, 26),
type = "Type 2"
)

data3 <- data.frame(
time = seq(1, 10, by = 1),
temperature = c(18, 19, 19, 20, 21, 21, 22, 23, 23, 24),
type = "Type 3"
)

# 三つのデータセットを結合
data <- rbind(data1, data2, data3)

# ggplot2を使用して折れ線グラフを描く
ggplot(data, aes(x = time, y = temperature, color = type)) +
geom_line() +
scale_color_manual(values = c("Type 1" = "blue", "Type 2" = "red", "Type 3" = "green")) + # 手動で色を指定
ggtitle("Temperature Comparison by Type") +
xlab("Time") +
ylab("Temperature")

出力されるグラフは次のようになります。

グラフを人によっていろいろ変えたい所は違うと思いますが、やり方の基本は同じなので他の記事にあるやり方を付け足していくだけです。慣れてくると問題なくできるようになります。

まとめ

Rとggplot2を使用して複数の線を持つ折れ線グラフを描く方法は、非常にシンプルで直感的です。この基本をマスターすれば、より複雑なデータセットに対しても同様の手法を適用することができます。データの視覚化は、データの理解を深める重要なステップです。ぜひ、この技術を使って、あなたのデータ分析プロジェクトに新たな洞察を加えてください。

特殊なグラフ

2024/4/26

R言語でQQプロットを作成する方法

はじめに QQプロット(Quantile-Quantileプロット)は統計分析で非常に役立つツールです。これを使って、データセットが特定の理論分布に従っているかどうかを視覚的に評価することができます。R言語には、この種のプロットを簡単に作成できる強力なツールが用意されています。この記事では、R言語を使用してQQプロットを作成する基本的なステップを説明します。 必要なパッケージ QQプロットを描くためには、基本的にstatsパッケージが必要ですが、これはRの標準パッケージに含まれているため、特別なインストー ...

ReadMore

グラフのカスタマイズ

2024/4/17

Rでエラーバー付きのグラフを作成する方法

はじめに データの可視化において、エラーバーはデータの変動や不確実性を表現する重要な手段です。R言語を用いたグラフ作成においてエラーバーを追加する方法を学ぶことで、データの解釈をより深く行うことが可能になります。この記事では、基本的なエラーバーの追加方法から、カスタマイズする方法までを段階的に解説します。 エラーバーを含むグラフの重要性 エラーバーは、データ点のばらつきや測定の不確かさを表すのに役立ちます。科学研究や技術報告でよく見られるこの表現方法は、データの信頼性や有効性を視覚的に伝えるために不可欠で ...

ReadMore

グラフのカスタマイズ

2024/4/17

R言語でのグラフ作成:X軸とY軸のスケール比の設定方法

はじめに R言語はデータ分析と可視化に非常に強力なツールです。特にグラフ作成機能は多くのデータサイエンティストや研究者に利用されています。この記事では、R言語でグラフを作成する際にX軸とY軸のスケール比を設定する方法を詳しく解説します。スケール比を調整することで、データの比率や関係性をより正確に表現することが可能になります。 グラフの基本的な作成方法 まず、R言語で基本的なグラフを作成する方法から見ていきましょう。ここでは、plot() 関数を使用してシンプルな散布図を描きます。 # サンプルデータの生成 ...

ReadMore

統計検定

2025/2/26

スティール・ドゥワス検定とは?多群比較に適した非パラメトリック手法を徹底解説!

統計分析では、複数の群のデータを比較し、それらの間に統計的な差があるかを調べることが頻繁に行われます。一般的な分散分析(ANOVA)では正規性の仮定が求められるため、データが正規分布に従わない場合には、非パラメトリックな手法が有用です。 スティール・ドゥワス検定(Steel-Dwass test) は、そのような多群比較の際に利用できる非パラメトリックな事後検定の一つで、クラスカル・ウォリス検定(Kruskal-Wallis test) などのノンパラメトリック分散分析の後に使用されます。 本記事では、以 ...

ReadMore

統計検定

2025/2/26

フリードマン検定とは?分かりやすく解説!原理・具体例・Rでの実装まで徹底解説

統計学において、データの比較を行う手法は数多く存在します。その中でも、「フリードマン検定」は、対応のある3群以上のデータを比較するための非パラメトリックな方法です。本記事では、フリードマン検定の基本概念から具体例、Rを使った実装までを詳しく解説します。 フリードマン検定は、対応のあるデータに適用されるため、たとえば同じ被験者に対して異なる条件下でのテストを行う場合に有効です。例えば、ある食品メーカーが新しい3種類のレシピを開発し、同じパネリストに試食してもらった場合、それぞれの食品の評価に違いがあるかをフ ...

ReadMore

統計検定

2024/2/28

クラスカルウォリス検定とは? 実際にRでやってみよう

統計学の中でも特に興味深いツールであるクラスカル・ウォリス検定について、より深く掘り下げてみましょう。この検定は、特にサンプルサイズが小さい場合や、データが正規分布に従わない場合に重宝されます。 クラスカル・ウォリス検定とは何か? クラスカル・ウォリス検定(Kruskal-Wallis test)は、簡単に言うと、3つ以上のグループのデータが同じ特性を持っているかどうか(言い換えると、サンプル群の中央値に差があるかどうか)を調べるための統計的手法です。これは、通常の分散分析(ANOVA)の代わりに使われる ...

ReadMore

-折れ線グラフ
-

S